機械式時計を使用していると、どうしても避けられないこと。
『時間のズレ』
1日時計を動かして生じるズレを『日差』といいます。
どれぐらいの日差が生じるかというと、ロレックスなどの精度が良いもので、静止時『±2秒程度』、通常使用時『±10程度』日差が生じます。
スマートウォッチや電波時計が普及している現在では、「機械式時計って高級なのに時間ズレるの?」と思う人も多いようですが、、
電池も電波も使っておらず、ゼンマイや歯車で動いていて、1日=86,400秒あるにもかかわらず日差が2〜10秒程度しか生じないというのは驚異的です。
この記事では、毎日機械式時計を使用していて感じる「日差」の印象と「プラス(進み)」と「マイナス(遅れ)」について綴っていこうと思います。
日差はなぜ生じる?
日差はなぜ生じるのか?
まず、冒頭にも書きましたが、機械式時計は、電池などを使わずにゼンマイや歯車などのパーツを組み上げて作られています。
電波を受信して自動で時間を合わせてくれたりするものではありません。
職人さんが精密に組み上げて調整もしているのですが、まったく日差が出ないようにするというのは難しいです。
また、使用する中で磁気を帯びてしまうと、ムーブメント内部のパーツが正確に動かなくなってしまい、日差が大きくなってしまうことがあります。
日常的に使用しているスマホやPCなど、身の周りには強い磁気を発しているものが多く、それらの近くに時計を置いておくと磁気帯びしてしまうので気を付けてください。ß
あと、機械式時計は長年使用していると、ムーブメント内部の油が劣化したり、内部に汚れが溜まったりすることで動きが鈍くなって日差が大きくなっていきます。
正常な状態で使うためにも、定期的なオーバーホールが大事になってきます。
使用しているロレックスの日差
現在、自分が使用している現行のロレックス エクスプローラーの日差は+2秒で動いています。
自分は1秒のズレで支障があるような仕事をしているわけではないですし、時計のズレが原因で電車に乗り遅れたということもありませんし。
正直、実生活では全く支障がないです。
余談ですが、前に時計店に行った際、お客さんが店員さんに「高いお金出して買った時計なのに、毎日時間がズレるじゃないか!どうなってるんだ!」と怒鳴っているのを見たことがあります。
機械式時計に詳しくない人からしたら、「値段が高い=時間がズレない」と思うのも仕方がないかなと思いますが、、
「機械式時計は1日数秒ズレるもので、、」と一生懸命説明している店員さんが少し気の毒でした。
機械式時計の購入を検討している方は、「日差が生じるのが当たり前」というのを理解した上で購入することをおすすめします。
日差はプラスとマイナスのどっちがいい?
日差はプラス(進み)とマイナス(遅れ)とがあります。
実際に使用する上ではどちらがいいのでしょうか?
人それぞれの好みがあるかと思いますが、個人的には『プラス(進み)』の方が良いと思っています。
その理由は、『秒針を合わせる時の手間が少ない』ということです。
マイナスの場合、秒針を合わせる時に以下の工程が必要になります。
①リューズを引き出して秒針を止める
②分針を1分進める
③秒が合う瞬間にリューズを戻して秒針を動かす
プラスの場合、以下の工程になります。
①リューズを引き出して秒針を止める
②秒が合う瞬間にリューズを戻して秒針を動かす
というように、プラスの場合は「リューズを引き出す→戻す」という工程だけで合わせられるので、マイナスの時の②の工程がいらなくなります。
文字にするとわずかな差に感じてしまうかもしれませんが、日常的に使用しているとけっこう違いを感じます。
日差をマイナスからプラスに変えることはできる?
日差はプラスの方が良いといいましたが、マイナスになってる時計をプラスにすることはできるのでしょうか?
できます。
実際に自分が使用しているエクスプローラーは購入時に日差−2秒で動いていましたが、プラスになるようにメーカーに調整をお願いしたところ、現在は+2秒で動いています。
プラスに調整してもらってから、とても快適に使えています。
まとめ
今回は機械式時計の日差について色々と綴ってきました。
内容をまとめると、
『日差が生じるのはしょうがない』
『1日に数秒ズレても生活に支障はない』
『マイナスよりプラスが良い』
読んでいただいた方の参考になれば幸いです。読んでいただきありがとうございました。
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